沖縄で虐待事件が大発生、その命を救う

沖縄で虐待事件が大発生、その命を救う
2025年7月31日
久高 ダンテ殺人鬼は、子供の時に動物を虐待し
徐々に暴力がエスカレートして
やがて子供や女性にまで
手を出すようになるというのが
よく知られている特徴。
だから、沖縄県糸満市で
前足を切断された猫の遺体が
次から次へと発見されて
新聞で報道された時、
地域は恐怖を覚えた。
人まで犠牲が出るのは
時間の問題ではないかと・・

10匹以上もの遺体が
発見される数ヶ月前に
糸満市の公園の餌やりさんから
ひどく虐待された猫を
保護しているが、
折られた足の手術が
100万円もかかると言われて
飼うことも医療にかけることも
できないから
このままでは公園に戻すことに
なってしまうという相談を受けた。
公園に戻されたら
間違いなくまた標的にされて
今度は虐殺に及ぶのだろう・・

急いで保護しにその公園に向かった。
そして現場に着いたら
ベンチの上で苦しそうな
表情をしている猫ちゃんが
座り込んでいた。
怪我を見た瞬間、言葉を失った。
火で長く焼かれたように
背中は深刻な火傷まみれ。

折られた腕は、餌やりさんが
病院でギブスで巻いてもらった。
その腕で必死にベンチを降りて
激痛に耐えながら
一生懸命歩き始めた。
人が怖くて逃げる?と思ったら
なんと一直線にすりすりしにきた。
人のせいで苦しんで
地獄のような日々を送っているのに
初対面の僕たちに心を開いて
早速甘えてくれるなんて
その心の優しさに涙が出た。

こんなに優しい子だからこそ
虐待しやすいと思われて
犯人に標的にされたのだろう。
絶対許せない。
再び歩ける未来が来ることを願って
アルク君と命名した。
そして慎重に拾い上げ、
キャリーに移して保護した。

餌やりさんに詳しい話を聞くと
公園のトイレでその子が
怪我している状態で
恐怖の余りうんちを
漏らしているところを
発見したらしい。
トイレの床は血まみれで
そこで虐待された可能性が高い。

背中の皮膚を治療するために
先生が病院でかさぶたを剥がしたら
毛で隠されていた怪我の
本当の規模が見えてきた。
恐ろしすぎて
声が出なかった。
ほぼ背中の全体が
バーナーで焼かれた様子・・

火傷は、最も痛い怪我で
人間の病院の火傷治療室から
聞こえる叫び声は
一生忘れられないと言われている。
アルク君がどれほど苦しんでいるのか
想像もできない。


骨折は、骨が自然に固定してしまう前に
早めに手術をした方がいいが
悲しいことにギブスを切り外すと
腕の皮膚がもう腐りかけていて
今の状態では手術ができず
皮膚をまず治さないといけないと
先生が判断した。
毎日火傷に細菌の繁殖を
防ぐスプレーをかけて、
抗生剤の飲み薬と皮膚にかける粉で
皮膚が再生し始める状態まで戻した。


そして、数ヶ月をかけて
アルク君は少しずつ火傷が治り
毛まできれいに生えてきて
元の可愛い姿を取り戻せた!
その間に、糸満市の餌やりさんたちから
前足を切断された猫の遺体の情報が
毎日のように耳に入って
一瞬で分かった。
犯人は、絶対同じ人。

現場は、アルク君を保護した公園の付近。
アルク君を虐待してからは
暴力が虐殺までエスカレートしているようだ。
新聞の記事では、警察は人ではなく
野犬の仕業の可能性もあると
述べていて、数名の餌やりさんから
同じく警察がはっきり事件性を
認めていない様子だと聞いたので
アルク君の治療を担当している獣医師に
診断書、そして人による仕業の可能性が
極めて高いことを意見書にまとめていただき
数回糸満市の警察署に話しに行った。

警察も、最初から人間の仕業だと
分かっていたが、地域でパニックを
起こさないため、野犬の可能性もあると
言っていただけではないかと推測する。
不安にさせたくない気持ちもわかるが、
メディアの報道で犯人が自分の知り合いや
身内だと誰かが分かって、
事件の解決につながったという例は
世界中に多いから
事件は隠さず、はっきり伝えた方が
犠牲が減るのではないかなと思う。
糸満市の議員とも虐待の現場で
打ち合わせをして、
議会で問題を取り上げてもらった。

そして、最初にアルク君を
保護した餌やりさんは
若い男性がアルク君をいじめて
足が折れた後も
高いところまで持ち運んで
アルク君を落として苦しませようと
しているところを目撃した。
犯人の特定につながることを願って
目撃者と警察を繋げた。
そのあとは、事件が報道されなくなって
未成年が関わっている可能性から
情報の制限があると聞いたが
犯人が捕まって二度と動物と
関わらないことを願うばかり。

アルク君は、最善を尽くしても
残念ながら折れた腕を
それ以上治すことが
できなかったが
腐っていた皮膚はきれいに治って、
火傷は長い治療と皮膚の手術のおかげで
無事に完治した!
アルク君は走ることも、
高くジャンプすることもできないが
好きな場所まで歩いたり
ソファに登ったりすることができ
不自由をあまり感じないで
毎日穏やかに過ごせている。

二度と恐怖と痛みを知らず
これからは毎日幸せになる。
虐待した犯人の負け。
アルク君の勝ちだ。
