餓死する寸前で保護、命が咲く願いを込めて「桜」と名付けられた三毛猫
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餓死する寸前で保護、命が咲く願いを込めて「桜」と名付けられた三毛猫
ダンテ 2022年3月20日
スマホの通知が鳴った。
「病気の猫がいました・・・
もう長くはないかもしれません」と
いうメッセージが下の写真と一緒に
ツイッターに来ていた。
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![](https://animalforest.org/wp-content/uploads/2022/03/sakura-blog-8.jpg)
写真を見た瞬間、五つの文字が
頭に浮かび心を痛めた。
扁平上皮癌・・・
紫外線が日本一強い沖縄に住んでいる
野良ちゃんでよく見かける皮膚癌。
同じような子を何回も保護して来ていつも
もう末期で治療ができない状態だった。
もしかしてこの子はまだ手術ができ、
セカンドライフを手に入れるかもと
希望を持ち、急いで保護しに向かった。
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でも、どんなに探してもいなかった。
毎日探し続けて、姿を現さなかった。
弱ってどこかに隠れたまま
亡くなったのではないかと
心配している朝、スマホが鳴り始めた。
元々の通報者からのメッセージ。
三毛猫が今朝いましたって!
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すぐ向かって、ある住宅の玄関扉横の
棚にひどく弱っている状態で
隠れているのを見つけた。
逃げられたらそのまま
亡くなるだろう・・
これが助ける唯一のチャンス。
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慎重に近づき、チュールをあげてみた。
意識が半分しかない状態で舐め始めて
次は触ろうとしたが、よろよろと
後ろに逃げた。
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骨と皮の状態で餓死に近い。
その姿があまりにも可哀想すぎて
言葉が出なかった。
早く逃げる力はないが、どこかに逃げて
隠れたら終わり。やはり捕獲器で
挑戦するか・・
仕掛けてしばらく待ったら三毛ちゃんが
少しずつ奥まで入ってきた。
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ただ・・あまりにもガリガリすぎて
力がなくてステップを踏んでも
なんと閉まらない・・
こんなことは初めて。
一か八か、手でステップを押そうと
こっそり近づいたら、無事に
保護ができた!
やった!
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どうか死にそうな状態から回復して
命が咲くという願いを込めて
桜と名付けた。
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早速病院に連れて検査してもらった。
餓死寸前の状態で、敗血症になっていた。
そしてなんと耳から喉まで穴が
空いていた。おそらく耳の傷口に
ばい菌が入って喉まで感染症が
広がって壊死した・・
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先生は緊急で軽い麻酔をかけて
喉と耳の傷口を縫って閉じた。
敗血症が深刻なほど進んでいて
早速入院させて、静脈点滴で抗生剤を
2種類流し始めた。
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翌日、病院から恐れていた電話がきた。
桜は頑張っているが寝たきりの状態で
もう長くはないと思うって。
でも、桜ちゃんは諦めず少しずつ
回復して、次の日は意識がしっかりして
餓死しないように鼻カテーテルを設置して
ご飯を給餌できるようになった。
そのまま少しずつ回復して
耳の手術ができなくてもせめて
数ヶ月生きてくれると願っていた。
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でも、桜ちゃんはもう痛みから解放されて
天使になる時間が来たと分かったように
真夜中に穏やかに虹の向こうへと
旅立った。
どうか生きて欲しくて、その悲しみは
言葉で表せられない。何と書けばいいか
分からない・・でもせめて最後は
人の優しさと温もりを知って
桜ちゃんは幸せを感じたと思う。
今年、桜が咲いているのを見たら
どうかこの子のことを思い出して
ご冥福を祈って下さい
またね、桜
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